農業についてメモ

農業を衰退させたもの(1)~価格政策と農協

減反が国民に二重の負担を課す

日経ビジネスオンラインの日本の農政に関する連載がわかりやすく面白いのでメモ。

この連載第一回目 簡単に言うと、自民党が票田とした農協。農協が培ったその政治力を維持するためには戸数=票数を維持する必要があるため、政治を動かし大規模農家化を阻止してきたという話。

もし、大規模農業化が促進され、生産コストをダウンすることが出来ていたら、価格と食味のコスパも相応で海外へ輸出してもイケル競争力が付いていただろう。であれば、無理に4割も減反する必要も無いし、減反のために農家保護するための税負担と、高価格負担という二重のデメリットを消費者が負う現状は無かったのではないか。要するに、農協ダメ農政もダメ政治全体ダメって言う話のようだ。

日本の米はうまいというのは、中国人も認めるところなので、まあ10億人が言うんだから相対的にうまいんだろうと思う。でも近々に中国を数で抜くインド人の口から日本の米ウマいという声が聞こえたことが無い。彼らはやはりカレーにあう長い米が良いんだろう。その辺の文化的執着はインド人は非常に強い気がする。そうなると日本米の評価地位も危ういのかもしれんが。

日本の米は高い
つや姫で末端で5kg 3,000円くらい
生産者価格で、白米10kg3,000円くらい

中国では中粒米
生産者価格 50kgで128元=1,500円なので
10kgでは300円になり、日本の10分の1の価格

はっきり言って、誰がそんな米を海外で買うんだというはなしを良く聞く。
でも、ご飯1膳で考えると、末端の価格で考えても、40円程度なのである。
スーパーで売ってる食パン1斤8枚切りで高いもので200円くらい。2枚で50円だ。私が出張で行く中国の福建省ではもっと高い。

中国の米は中国のおかずと一緒に食えば美味い。でも塩むすびで食えるかと言ったら、まあ美味くはないだろう。
だから、ご飯そのものを味わうベツモノだと考えると、日本米はそれほど高いものと言えないんじゃないかという感じがする。

日本の米は10倍の値段だって言うと、そんなの輸出ムリムリって、あたまからそんな気分になるが、大規模化して今の半分の価格になればなんとか輸出でもイケル気がしてならない。なんだったら、減反による農家保護のために使ってる7兆円を輸出支援へ向けたら良いんじゃないのかとも思う。
大規模化したとき今の味を保てるかという問題もあるのかもしれんが。

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